作陶熱発症の記

作陶のつれづれ

用の美: 使える器

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写真は、伊達麻邦子さんの抹茶茶碗。直径10cmと小ぶりなので、野点用にと買い求めた。
陶芸家伊達麻邦子さんのHP
http://www.usartea.com/index.htm


東京国立近代美術館工芸館で開催中の「現代工芸への視点−茶事をめぐって」
http://www.momat.go.jp/CG/tea2010/index.html
を見た後に、伊達さんの個展最終日に立ち寄り、ホッと和んだ。


現代工芸を担う人達による作品はどれも意欲的造形という観点から鑑賞に値するものであった。しかし、実際に茶の湯で使いたい物か?というと、否である。いみじくも柳宗悦が「用の美」と称えたように、茶の湯に使える器として程良い加減というものがあるように思えた。私の単なる誤謬かもしれないが。


一方で、伊達さんの器達を見てシミジミ感じたことだが、どれも使える器なのである。当然ながら完成度も高い。でも、奇を衒い過ぎていないところがホッとさせるのだろう。


伊達さんの帰国後初の個展は今日が最終日。
http://www.kai.ac/p_gallery/index.html